課題を解決するものづくりを通し、地域と連携した活動に取り組みます

住環境を学ぶ上で、建築や家具を作る技術や技能を修得するだけでは十分ではありません。

住民が普段の生活で不便に感じていること。町内の住環境で問題となること。地域社会全体が抱える課題。これらを踏まえた上で、どのような建築や家具が必要とされるのか。

住環境の創造に携わる者は、このように課題を解決するためのものづくりに取り組んで行かねばなりません。

そのためには、教室を飛び出し、地域社会を舞台として住民と共に活動することが求められます。

我々は正に本学の校是である【以心成技】を実践するため、地域と連携した活動を目指します。

そして、このことを通して、学生は住環境を学ぶ意義を改めて理解し、また、社会性を身につけることが出来ます。学生にとっても大切な学びの機会となるのです。

専門性を有する本学教員と学生が協力して取り組んだ事例を次にご紹介します。


□ 計画分野

旧丸中横仲商店蔵群調査

長井市あら町に所在する旧商店の蔵群の文化財建造物調査。江戸期に遡る蔵が現存することと、5棟の蔵が建ち並ぶ様相において歴史的景観として貴重であることを見出し、国登録有形文化財への登録に繋げる。その後、地域活性化を目的とした所有者による蔵の活用に展開した(2014年)。

□ 計画分野

雪灯り回廊まつりでの実践

長井市で毎年2月に開催される雪灯り回廊まつりで、空き地を活用した雪灯りによる路地「花楽冬路」を学生が提案し、計画、実行。好評により、1回限りとならずその後の雪灯り回廊まつりに定着。地域に賑やかさをつくり出しながら、空き地問題を踏まえつつ、歴史的まちなみの見直しに繋げた(2016年)。

〈その他〉

龍澤山善宝寺 文化財建造物調査(国登録有形文化財・鶴岡市・2013年)

旧狩川村役場、旧清川村行在所 文化財建造物調査(庄内町・2013年)

浮嶋稲荷神社 文化財建造物調査(朝日町・2013年)

鳥海月山両所宮随身門、安国寺楼門 文化財建造物調査(山形県指定有形文化財・山形市・2014年)

夕鶴の里資料館、蔵楽、多勢丸中家邸宅座敷および洋館 文化財建造物調査(国登録有形文化財・南陽市・2015年)

多勢丸中家邸宅土蔵 文化財建造物調査(南陽市・2016年)

富山馬頭観音堂 文化財建造物調査(最上町・2017年)

結城豊太郎記念館 臨雲文庫・書庫・貴賓室 文化財建造物調査(南陽市・2018年)

幸徳院笹野観音堂 文化財建造物調査(山形県指定有形文化財・米沢市・2019年)

M家住宅 文化財建造物調査(長井市・2019年)


□施工分野

蔵王温泉高湯通り木の街プロジェクトへの参画

近年空き店舗が目立つ傾向がある蔵王温泉高湯通りの観光振興、および、西山杉(西川町、大江町、朝日町で産出)の消費拡大、本学学生の大工技能による社会貢献などを目的とした産学官連携の活動。閉業した店舗のファサードを修景するため、学生は木製格子の製作、取り付けを行った(2019年〜)。

□施工分野

ゴミ集積所の制作

生活に不可欠なゴミ集積所だが、果たして景観に調和しているのかという疑問を出発点とし、住環境に相応しい形態を模索。学生の大工技能を活かし、木造建築として提案、施工した。(写真は卒業制作展での展示の様子)(2021年)。

〈その他〉

  • 長井ダム21世紀不伐の森 東屋制作(長井市・2018年)
  • 白鷹町ふるさと森林公園 東屋制作(白鷹町・2018年)

□家具分野

長井市役所新庁舎 家具の制作

市民の交流に供することを目的とし、数種類の椅子・スツール・テーブルを制作。学生がデザイン、製作、塗装まで一通りの工程に取り組む(2021年)。

□家具分野

久保桜 照明制作

国天然記念物久保桜(長井市上伊佐沢)の周囲に開花期限定で設置する照明を制作。2001年に初代を設置以降、現在まで数回造り替えながら夜の桜の演出に貢献を続ける(2001年〜)。

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